11〜20 ↓



淡い夏空



朝の青い空に
飛行機が飛んで
白い線を引いたんだ
たくさん並んで
たくさん重なって

昼前には線は
滲んで
薄くなって
空は淡い青になった


011::20070828










同じ世界



そのレンズの先には何が見えてるの?
そのレンズで何を見てるの?
そのレンズで誰を見てるの?

いつか 知ってやるから
いつか 見てやるから

同じ視界


012::20070907










遠い国のお姫様



真夜中のファミリーレストランで
ひとり、コーヒーを飲んでいた
僕のポケットに入っていた傷だらけの
携帯電話が僅かに震える

取り出すと青いランプがゆっくり点滅している
知らない番号だった

「・・・もしもし」

『誰だった?』
なんて聞くなよ

もし 聞かれたら僕はこう答える

「遠い国のお姫様だよ」

って


013










Cm



あなたへ届け
あたしが
この音に乗せて歌うから


014::20070923










赤い夕日が見える場所



この場所は
あなたとの思い出が多すぎて
涙が出るから 避けたいけど
あなたの姿を重ねたくてに来てしまう
本当は面影など覚えていないくせに


15::20070923










知らないあなた



あなたの携帯で鳴ってる音楽は
前と変わってないかしら?
あげたストラップは今も
付いてるかしら?
部屋は変わってないかしら?

どんどん知らないあなたになっていくのが
怖くて 寂しくて 虚しくて


016::20070923










その後、



あなたは今、
私と繋いだ右手をあの子と繋いで
私に聴かせてくれた曲はあの子に聴かせてて
あなたの笑顔も気持ちも「愛してる」もあの子のモノ

私は今、
あなたと繋いだ左手を君と繋いで
あなたに聴かせてた曲を君に聴かせて
私の笑顔も気持ちも「好きだよ」も君のモノ


017::20070926










君の好きな唄



あなたが好きな唄は
とても切ない唄でした
そしてとてもいい唄でした


018::20070927
まちうけ [420320] [240320]










あのさ…



泣いていいよ
辛いだろう?
話していいよ
秘密でも!

言いに行ってこい
気になるんだろう?
本当の気持ちぶつけてこい
不安なんだろう?


019::20071003











教室の窓とふたり



朝日が差し込む4階の教室の窓から
身を少し乗り出して
太陽と眩しそうににらめっこ
冷たい風が髪を揺らした
斜め左の横断歩道
信号待ちのあの人がいた

青空が覗く教室の窓から
飛びたいな、なんて乗り出して
つい、白い雲に手を伸ばした
暖かい日差しが体を温めた
目の前のグラウンド
白い服を着たあの人がいた

西日が照らす放課後の教室の窓の前で
カーテンに隠れて
「もう、帰ったかな?」なんて呟いた
紅の空を映すように雲も染めていく
左の狭い道路
あの人の姿はもう無かった

020::20071005




11〜20 えんど.