1〜10 ↓



跳べ



ジャンプしてみる
跳んでみる

一番高いところは
時間が止まったみたい

ほら、もっと高く、
時を感じて



001










いつもの景色



いつもの景色
いつもの毎日
いつもの通い道
いつもの人たち
いつもの廊下
いつもの授業
いつもの教室
いつもの黒板
いつもの窓からの景色

空を見上げればいつもと同じような
空が広がっていた
でも何処となく違っていたんだ

なんだか綺麗過ぎて泣きたくなった

「いつも」はいつか必ず崩れる
あっけない最後なんだ



002










宇宙の隅で



宇宙の隅で
宇宙の端っこで僕の羽は崩れていった

もう、飛び疲れたよ、
もう、飛ぶ意味なんてないよ、

灰色になった羽は空気に擦れて
灯が点り、流星になって消えていった

僕も羽と同じように星になって消えた



003










紅い風船



空に手を伸ばして
風船を掴もうとしたけど
届かなかった
空に消えてった紅い風船



004










ノートの落書き



大学ノートに
描いた夢の
落書きは
いつしか消えてなくなった



005










翔べない鳥



飛べない鳥は
まるで私みたいだね

羽ばたくのが怖くて
その1歩が踏み出せないんだよね
羽ばたくのが怖いんだよね

ゆっくりでいいよ、
ゆっくり、感覚をつかんで

ほら、翔べた



006










ワルツ



タン タン タン
軽快に鳴る3拍子 

よく聴くと それは
悲しみのワルツ



007










空の顔



右手で円をつくって
空を覗いてみた

透き通った
綺麗なブルースカイに
ふわふわの雲が浮かぶ

この空に二度と
触れることが出来ない

今日の空の顔

大丈夫、忘れないよ

泣いても 笑っても
僕はずっとここにいる



008










フィルム



瞬きはシャッター
輝きはフラッシュ
フィルムは無限大



009










紙ヒコーキ



手から離れた紙ヒコーキ
空を切った



010




1〜10 えんど.